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健康

ママのためのガイド:すべての女性が身につけるべき骨盤底筋エクササイズ

ただのケーゲルではない!第4トリメスターに欠かせない詳細ガイド。骨盤底筋の見つけ方・鍛え方・緩め方を学び、尿漏れ予防、痛み軽減、産後回復に役立つ方法を解説。

Abhilasha Mishra
2025年11月5日
8 min read
医学的監修: Dr. Preeti Agarwal
ママのためのガイド:すべての女性が身につけるべき骨盤底筋エクササイズ

骨盤底筋は、女性の身体にとって「見えないのに最も重要なパワーハウス」です。
「コアのコア」とも呼ばれ、膀胱・子宮・腸を支える“骨盤の底のハンモック”のような筋肉群で構成されています。

妊娠・出産(経膣でも帝王切開でも)により、これらの筋肉は大きなストレスと伸びを経験します。
その弱さはちょっとした不調では済まず、尿漏れ・骨盤痛・腰痛・臓器脱など、日常生活に大きく影響する問題につながります。

朗報です:骨盤底筋は鍛えることで確実に機能が改善します。
産後の体を取り戻し、長期的な健康を守るために最も効果的なトレーニングの一つです。

この総合ガイドでは、骨盤底筋の正確な見つけ方、適切な収縮方法、強化テクニック、そして重要な「緩める」技術まで、すべてを解説します。

目次

(レンダリング時に自動生成されます)


パート1:骨盤底筋とは?(骨盤のハンモック)

骨盤底筋(PFM)には3つの主要な役割があります:

  1. 支えること(Support):
    重力に逆らい内臓を支えるハンモックの役割。

  2. コントロール(Control):
    尿道・膣・直腸を取り囲み、排尿・排便のコントロールを担う。

  3. 安定性(Stability):
    横隔膜・深層腹筋と連携し、背骨と骨盤を安定させる。

妊娠・出産が与える影響

  • 妊娠中: リラキシンなどのホルモンにより靱帯がゆるみ、赤ちゃんの重みが常に骨盤底筋に負荷をかける。
  • 経膣分娩: 骨盤底筋は通常の3倍まで伸ばされ、筋断裂や神経損傷が起こることも。
  • 帝王切開: 経膣分娩をしていなくても、9か月間の重みと、腹部手術によりコアと骨盤底筋の協調性が失われるため、帝王切開後も骨盤底筋トレーニングは必須

パート2:最初の重要ステップ ― 筋肉の場所を正しく見つける

多くの人が「ケーゲルをしている」と思いながら、実はお尻や内ももを締めているだけです。
骨盤底筋を正しく“孤立”させることが、効果的なトレーニングの基礎です。

イラスト推奨:骨盤底筋の構造図

骨盤底筋を見つける3つの方法

  1. 尿を途中で止める(識別用のみ)
    次に排尿するとき、途中で一度止めてみる。
    止めるときに使った筋肉が骨盤底筋。
    ※ただし、頻繁に行うと膀胱トラブルになるため、識別時のみ

  2. 「持ち上がる」感覚をつかむ
    おならを我慢しつつ、尿の出を止めようとする時のように
    “内側に・上へ持ち上げる” 感覚。

  3. 鏡でチェック
    会陰(膣と肛門の間)が少し上に引き上がる動きが見えれば成功。


パート3:必ず習得すべき3つの骨盤底筋エクササイズ

筋肉を正確に見つけたら、以下の3タイプの収縮を組み合わせて総合的に鍛えます。


エクササイズ1:スローホールド(持久力・日常サポート)

  • 方法:
    椅子に座るか、仰向けで膝を立てる。骨盤底筋をゆっくり「上へ・内へ」引き上げる。

  • 指示:
    5秒間キープ。呼吸は止めない。

  • 休息:
    5〜10秒しっかり緩める。

  • 目標:
    10回。


エクササイズ2:クイックフリック(反射・尿漏れ予防)

突然のくしゃみ・笑い・ジャンプ時に必要な“瞬発力”を鍛える。

  • 方法:
    キュッと素早く強く締める。

  • 指示:
    1秒締めて即リリース。

  • 目標:
    10〜15回。


エクササイズ3:エレベーター(協調性・フルレンジ)

段階的な強弱コントロールを学ぶ上級トレーニング。

  • イメージ:
    膣と肛門が5階建てエレベーター。

  • 方法:

    • 1階: ごく軽く締める
    • 3階: もう少し強く
    • 5階: 最大に締め3秒キープ
    • 下降: 5 → 3 → 1 とゆっくり戻す
    • 休息: 下(完全リラックス)で5秒
  • 目標:
    5回。


イラスト推奨

  • 正しい「引き上げ」の動き
  • 正しい姿勢(仰向け・膝立て)

パート4:安全チェックとやってはいけないこと

❌ 1. 息を止めて“いきむ”動作(バルサルバ)

息を止めて下向きに力むと、骨盤底筋に強い負担がかかり、弱化や臓器脱につながる。

❌ 2. 腹直筋離開がある時の危険な腹筋運動

クランチ・シットアップ・強いプランクは禁忌。

✔ 3. 「緩める」時間が最も大事

骨盤底筋は強さだけでなく柔軟性も必要。
過緊張は性交痛や慢性痛の原因に。


パート5:専門家に相談すべきケース

以下の症状がある場合は 骨盤底理学療法士(Pelvic Floor PT) の受診を推奨:

  1. 6週間以上続く尿漏れ・便漏れ
  2. 性交痛・膀胱痛・尾骨痛
  3. 骨盤の重だるさ・下垂感(臓器脱の兆候)
  4. 筋肉がうまく見つけられない

専門PTは、弱さ・硬さ・協調性の問題を正確に診断し、個別のリハビリプランを提供します。


あなたの骨盤底筋トレーニング計画

1日5〜10分を1日3回。
歯磨き中、授乳中、信号待ちなど“スキマ時間”でOK。

骨盤底筋をマスターすることは、産後の身体を取り戻し、将来の不調を防ぐための最強の投資です。

毎日の練習を始めよう

ステップ形式で取り組めるガイドはこちら:
骨盤底筋エクササイズガイド


医療免責事項

この記事は教育目的の一般的な情報であり、医療アドバイスではありません。特に産後は必ず医師・助産師・骨盤底理学療法士に相談してください。

著者について

Abhilasha Mishra は女性の健康・骨盤ヘルス・妊娠分野を専門とするライターで、専門知識をわかりやすい形で読者に届けることを使命としています。

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